蜂の子に含まれているアミノ酸

ミツバチの蜂の子に含まれているアミノ酸の中で、最も多いのがグルタミン酸です。
グルタミン酸をナトリウム塩にした成分は旨みが強く、うま味調味料としても市販されています。
グルタミン酸自体は酸味が強く、体内では神経伝達物質として働くことが知られています。

その他のアミノ酸の中ではアスパラギン酸、ロイシン、プロリンが豊富です。
それぞれのアミノ酸の特徴は、以下の通りです。

グルタミン酸について

グルタミン酸は体内で生合成することができ、食事でとる量に関わらず体内で一定量を保つことができるため非必須アミノ酸とされています。

ただしグルタミン酸は他の非必須アミノ酸の合成に必要であり、タンパク質や炭水化物の代謝、非必須アミノ酸の生合成に関わっていたり、体内から不必要な窒素を排泄するのに一役買っていたりします。
そのためグルタミン酸は非必須アミノ酸ではありますが、重要な成分です。

摂取したグルタミン酸はほとんどが小腸で消費される

他のアミノ酸は小腸粘膜で吸収されて門脈を通り、肝臓を通って全身に運ばれていきますが、グルタミン酸はなぜか95%が小腸で消費され、血中にはほとんど入らないことがわかっています。

これはグルタミン酸が体内の代謝に必要な成分であり、神経伝達物質としての役割があるため、常に体内で一定の濃度に保つ必要があるからだと考えられています。
摂取したグルタミン酸の多く小腸のぜん動運動のエネルギー源として利用されています。

アスパラギン酸について

アスパラギン酸もグルタミン酸と同様に旨み成分を持つアミノ酸で、体内で合成できるため非必須アミノ酸とされています。
グルタミン酸と同様、非必須アミノ酸ではありますがエネルギー代謝や窒素代謝など、体内で重要な役割を持っている成分です。
アスパラギン酸も神経伝達物質としての働きがあります。

ロイシンについて

ロイシンは体内で合成することができないため、食事からとらなければならない必須アミノ酸の一つで、体内では筋肉のエネルギー代謝に関わっています。
ロイシンはバリン、イソロイシンとともに分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれ、筋肉と関係の深いアミノ酸として知られています。
他の多くのアミノ酸は肝臓で代謝を受けるのに対し、ロイシンを含むBCAAは筋肉で直接分解されます。

ロイシンはBCAAの中でタンパク質の合成促進、分解抑制作用が特に強く、体の発育や筋肉づくりに重要なアミノ酸として知られています。

プロリンについて

プロリンはコラーゲンの生成や分解抑制に関わっているアミノ酸で、体内で合成することができるため非必須アミノ酸とされています。

プロリンは穀類に含まれるタンパク質・プロラミンに多く含まれているアミノ酸です。
プロラミンは水に溶けにくいタンパク質で、米では玄米と白米の間にある層の中に存在し、キビ、アワ、ヒエなどの雑穀類にも多く含まれています。

蜂の子にはその他必須アミノ酸がバランス良く含まれる優良なタンパク質資源です。
旨み成分であるアミノ酸も豊富に含まれているため、おいしく食べられます。

参考URL
蜂の子の偉大なパワー
http://www.cenerentolaincucina.com/2010/03/torta-alla-cannella.html