蜂の子に含まれている昆虫ホルモンについて

蜂の子には必須アミノ酸や、神経ビタミンとも呼ばれるビタミンB群がバランス良く含まれていることから、健康食品やサプリメントとして人気があります。

蜂を含めた昆虫は脱皮したり、違う姿へと変態したりする生き物です。
この仕組みは昆虫ホルモンによって制御されています。

蜂の子はこれから蛹へ、あるいは成虫へと成長していく段階にあるため、この昆虫ホルモンが含まれています。
今回は蜂の子に含まれている昆虫ホルモンについてご紹介します。

昆虫ホルモンについて

昆虫の脱皮・変態には、脱皮を誘導するホルモンであるエクジソンと、昆虫の成長や変態を調節する幼若ホルモンが関わっています。
エクジソンは昆虫の前胸腺から、幼若ホルモンはアラタ体と呼ばれる部分から分泌されています。

女王バチとなるミツバチの幼虫に与えられるローヤルゼリーは、幼虫のアラタ体を発達させます。
そのため女王バチの幼虫は幼若ホルモンを活発に分泌するようになり、血中濃度も高くなることがわかっています。
蜂の子サプリメントでも、オスの蜂の子由来か、また女王バチの蜂の子由来かで含まれているホルモン量が異なります。

ミツバチの成長

ミツバチは成長するにあたって蛹となり脱皮・変態をするだけでなく、成長する時に自らの役割にふさわしい体へと変化していく昆虫です。

例えば女王バチになる蜂は産卵を専門とするため生殖器官が発達します。
この発達には昆虫ホルモン・幼若ホルモンが関わっていると考えられています。

女王バチへと成長する仕組み

昆虫ホルモンはどのようなエサを与えられたかで分泌量が変わります。
女王蜂はローヤルゼリーを与えられることで幼若ホルモンの分泌が増加し、女王バチらしい体となり、生殖器官が発達していきます。
この仕組みにはローヤルゼリー中に含まれる、ロイヤラクチンと呼ばれるタンパク質が関わっています。

昆虫と人とではホルモンの形が全く違うため、幼若ホルモンは昆虫を始めとした無脊椎動物にしか働かず、人間が口にしても害にはなりませんが、蜂の子を購入するときは量や頻度、原材料や成分をよく確認して選ぶようにしましょう。